あっという間に1月も下旬
大寒に入って1週間が過ぎ、今は二十四節気で『水沢腹堅 さわみずこおりつめる』
沢の水が寒さの極みで厚く氷が張っている・・・
どうりで寒さが身にしみるはずです^^;
真冬の盛りですが、枯れたような樹木もよく見ると冬萌、まだまだ固いですが蕾が育っているのが見て取れて、ちょっと嬉しくなる
あと1週間もすると『立春』
立春の前、18日間を『冬の土用』と言い、春を迎える体の準備期間となります。
この時期は『冬の土用の養生』をテーマにクラスを行なっています。
そもそも『土用』とは
『土用』というと鰻を食べる夏の土用がポピュラーですが、実は春夏秋冬、年4回あり、季節が変わる前の18日間のこと。
次の季節を迎えるための準備期間のようなものです。
寒の土用
冬の土用の期間はちょうど寒さ厳しい頃に当たるので、『寒の土用』とも云います。実は土用の中で一番心身に堪えるキツいとも。
寒土用の時期はちょうど、年末年始の食べ過ぎやイベント疲れが出てくる時期。
プラスして、
真冬の寒さにより体が冷える→血液流れが悪くなる→胃腸も冷えて働きが低下→寒さで身体が縮こまるので呼吸が浅くなり酸素不足となる→さらに全身の巡りが悪くなる→食べ物が腸内で不完全燃焼→食べ物の消化不良を起こしやすい
消化・吸収力が弱まるということは、栄養を取り込む力が衰えるということ
わたしたちは、呼吸や食べ物から得た栄養をエネルギーに変えて生きているので、消化吸収力が落ちることで生命エネルギー不足になり、体調不良、疲れやすい、さらには免疫力の低下へとつながってしまいます。
消化力が弱まっているのに気づかず、いつもと同じように食べていると、消化にエネルギーを大量に使うので、食べた後異常に眠くなったり、疲れやすくなったり、さらには身体を温めるエネルギーが残っていないので冷えを感じるようになることも。
寒土用の過ごし方
寒土用は、ますます厳しくなる寒さと乾燥から身体を守り、また春になって元気に活動できるよう氣・生命エネルギーを確保することが大切な時期。
胃腸がしっかり働き、体内に氣・エネルギーが満ちていれば免疫力も上がり、外気温に合わせて体温調節もしっかり出来ます。
胃腸の働きが弱まっていると氣・エネルギーが不足し、気候の変化について行けず、体調を崩しやすくなります。
春に体調を崩しやすい人は、この寒土用から身体を整えておくと良いとされます。
寒さの中で活動し過ぎない
他の動物の中には冬眠したり、植物の多くは葉を落として余分なエネルギーの消耗を抑えています。
人間は冬眠せず活動を続けているので、寒さの中で体温を上げるためにエネルギーを消耗していきます。
疲れたら休む、無理をし過ぎないことを意識する。
何だか疲れやすい、胃腸の調子が悪い、食後に異常な眠気が出るという方は、すでに生命エネルギーを消耗し過ぎていて、内臓が冷えているのかもしれませんよ。
胃腸を労り負担を減らす
・暴飲暴食と甘いものを食べ過ぎない
・よく噛んで少食にする
・消化の良いものを少量食べる
・断食・半断食など胃腸を休める日を積極的に作る
・胃が重い、食欲がないと感じたら無理に食べず、食事を抜く勇気を!
・生もの・冷たいもの・脂っこいもの・甘いものをを摂り過ぎない
寒土用の食薬
黄色い食材、根のものが良いとされます。
・人参・かぼちゃ・さつまいも・白菜・キャベツなど甘みのある野菜や根菜、豆類、雑穀類
・玄米、米、甘酒(砂糖を使っていないもの)
・干し芋、干し柿、玄米味噌、きんぴら、筑前煮、けんちん汁など根菜に火を通したもの
・ごぼう茶やたんぽぽコーヒーもGOOD!
情報の断捨離もしてみよう
情報過多になって思考を溜め込んでいると交感神経が優位になり、胃腸の働きを弱めてしまい、生命エネルギー不足になる。
心地よく感じること、頭を空っぽにする時間を意識的に作りましょう。
ヨガや瞑想はもってこいです!
海をぼんやり眺めて波の音に身を預けてみたり、空の色や雲の形が変わって行く様子を見るのも良き。
寒土用の過ごし方を一言でいうなら、胃腸を労わる コレに尽きます。
粗食・プチ断食をすると血管や腸に滞った老廃物が一掃されるので疲れが少なくなりますよ!
少食にして胃を休ませてあげるのがこの季節の一番の身体へのご褒美です。
こんなご時世ですから、無意識のままいつもと同じ生活をするのではなく、日々の中で常に変化している身体からの声を聞き、労って、快適に過ごせるよう意識する時期にしてみてください(^ ^)