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湘南エリアでYOGAを伝えているriaのつれづれ

旅と本と珈琲と。


このところ御成通りに行くことが多く、ご無沙汰していたコーヒーショップにも度々顔を出すようになった。
落ち着いた物腰の店主が淹れてくれる珈琲は香り高く美味しい。
暑さのせいか近ごろ珈琲の味が濃すぎて飲みにくくなってきた、という私に合わせて
軽めに淹れてくれたようだ。

そんな気遣いも嬉しい立ち飲み珈琲店、The Good Goodies。
この日は魅力的な古本に出会ってしまった。
シンプルな背表紙、その佇まいに手に取らずにはいられなかった2冊。

本と珈琲は私にとって昔から切っても切れない関係で
さあ、あの本を読もう、となるとまずお湯を沸かし、豆を挽き、珈琲を淹れることから
読書の時間は始まる。

海が見える緑に囲まれた古民家でカフェ&図書室を創りたいな、という夢がずっとある。
お昼寝スペースもあったりして、何時間いても良い。
The Good Goodiesには大町にある古本屋さんがこのお店のためにセレクトした
古書がおいてあり、私のささやかな夢を思い出させてくれた。

藤原新也氏の作品との出会いはかなり昔に遡り、たしか新聞の日曜版だったような気がする。
数冊買って読んだが、その当時の私には硬派過ぎた記憶がある。
今はその文がすんなり抵抗無く入ってくる事に新鮮な驚きを感じるし、この2冊は旅の本、
しかもインドとチベットということも私の心を掴んだ。

何しろ10年前まではこんなに何度もインドに行くなんて思ってもみなかったし
旅=海外旅行で、贅沢なこと、私には身分不相応なこと、と思い込んでいた。
でもずっと「旅すること」に憧れをもっていた。

中学生の頃に出会った片岡義男氏のエッセイと小説が原点で、彼の文庫本はボロボロになってしまっているけれど、大切にとってあり、時々読み返したりしている。
片岡氏の心地よく乾いた世界観と藤原氏の硬派な感じがちょっと似ているかもな、なんてふと思った。

この2冊は写真もふんだんに使われており、その色合いとか質感もツボだった。
来年のインドへはこの2冊を持って行こう。
ゴアの白い強烈な光の下で、パラソルの日陰に身を横たえながら海風に吹かれながら読もう、
そしてリシケシのカフェオカエリかキイロイ家に寄贈しよう、そうすればたくさんの旅人が手に取るだろう、
ウチの本棚に置かれているよりずっと良い、そう思うと、今からワクワクしてしまうのだ。